アメリカ大統領選挙についての話

可能性はゼロではないと思っていましたが、トランプが大統領になってしまいましたね……。私は政治についてはあまり詳しくないし、プロのような文章は書けませんが、なんとか書いてみようと思います。

Twitterでこの記事を見つけたんですが、私はちょっと違和感を覚えました。なんか文句をつけるような感じになってしまって申し訳ありませんが、私が思ったことを書いてみたいと思います。
shiba710.hateblo.jp

選挙の出口調査の結果を見てわかる通り、トランプの主な支持層は「中年・中間層以上の(差別や貧困とは関係の無い)白人男性」なわけです。そういう人達は、若者に人気のポップスなんかは聞いていないと思うんですよ。ましてや、Instagramのアカウントをフォローしているわけがないですよね……。

ポップスターのSNSをフォローしているのは、若い人達が中心なわけです。「多くの若者がクリントンに投票していた」ということは、「ポップスター達の声は、ファンの人達にきちんと届いていた」という証拠だと私は思います。


そもそも、"トランプVSクリントン"以前に、"共和党(保守)VS民主党(リベラル)"の戦いなんですよ。乱暴な言い方をすると、共和党というのは白人至上主義や男尊女卑の議員が多いような、古臭い考え方の党なわけです(もちろん、共和党を支持している人達が全員そうだということではありません)。同性婚や中絶、銃の規制などに反対している議員が多いので、共和党より民主党を支持しているアーティストが多いんですよね。


それに、保守VSリベラルの戦いは、今に始まったことではないんです。沢山の人達が、差別を無くそうとマイノリティの権利の為にずっと戦い続けてきた結果、今の世界があるわけです。「ポリコレの棒で叩く」なんて言い方をするのは、ポリティカル・コレクトネスの意味がちゃんと理解できていない日本くらいのものだと思いますよ。それは、「差別やいじめはいけません」と言われて逆ギレしているだけ・差別を正当化しているだけです。レディ・ガガが聞いたら泣くと思いますよ……。


レディ・ガガといえば、誤訳騒ぎがあったようです。ガガの声は、日本には届いていないみたいですね……。英語力の問題だけではなく、普段のガガの言動を理解していないからこういう"誤訳"が起こるんだと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161111-00000008-jct-sociheadlines.yahoo.co.jp


Twitterをやっている方は、"ポリコレ棒"で検索すると色々出てきますよ。結局「"差別はいけない"と言って、俺達を押さえつけてるお前らの方が差別主義者だ!!」っていう、ただの"差別主義者の言い訳"だということが解ると思います……。
とにかく、"ポリコレ棒"については、日本独自の解釈になっていて本来の意味とはちょっとズレているので、アメリカの大統領選や差別問題について話す時にこれを持ち出すのはやめた方がいいと私は思います……。


要するに、「新たな戦いが始まった」わけではなくて、「ひと昔前に逆戻りしてしまった」んですよね。今まで積み重ねてきたものを一瞬にしてぶち壊されたから、リベラルの人達が大きなショックを受けているんですよ……。


日本のメディアでは、「クリントン派の人達がトランプの当選に怒って暴れている」というような報道ばかりで、「差別主義者達がヘイトクライムを起こしている」という報道はあまりされていないようですが、今アメリカの各地でそれが起こっています。

「私達日本人は、世界中で真面目でいい人だと思われてるから例外だよね」と思っている方もいるかもしれませんが、日本人も差別の対象なんですよ。白人以外の人種全てが対象です。残念ながら、「日本人だけは例外」なんてことはないんです。

アフリカや中東系の人達だけでは無く、アジア系の人達も嫌がらせをされて「国に帰れ!!」と言われているようです。こういうことが起こると解っていたから、みんな必死でトランプの当選を止めようとしていたんですけどね……。


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Lennyも民主党支持者で、今回の民主党全国大会に招待されてパフォーマンスをしたんですが、Lennyが"Let Love Rule"を選んだのも、実はこういう理由からだったんですよね……。



Watch Lenny Kravitz perform 'Let Love Rule' at the 2016 Democratic National Convention

Lenny Kravitz rehearses ahead of his performance at the Democratic National Convention