ルパート・マードックとジェフリー・エプスティーンの話 4

ジェフリー・エプスティーン&ギレーヌ・マクスウェルについての日本語の情報が少ないので、もう少し書いておくこにします。

ヴィッキー・ウォードがローリング・ストーンに寄稿した記事の日本語版がありました。

rollingstonejapan.com

www.rollingstone.com

 

 

このローリング・ストーンの記事でヴィッキー・ウォードがインタビューしているスティーヴン・ホッフェンバーグなんですが、1993年にルパート・マードック傘下のニューヨーク・ポストを破産から救った人なんですよ。ここにも接点が……。

ja.m.wikipedia.org

 

 

 

それで、「ジェフリー・エプスティーン&ギレーヌ・マクスウェルはイスラエルの情報機関、モサドのエージェントだったのではないか」という疑惑は、複数の人が言っている話なんですよね。

ja.m.wikipedia.org

 

 

ヴィッキー・ウォードは、2019年にデイリー・ビーストに寄稿した記事にも、「アレクサンダー・アコスタが、エプスティーンはインテリジェンスの一員だと言っていたと、ホワイトハウスの関係者から聞いた」と書いているんですよ。

www.thedailybeast.com

“Is the Epstein case going to cause a problem [for confirmation hearings]?” Acosta had been asked. Acosta had explained, breezily, apparently, that back in the day he’d had just one meeting on the Epstein case. He’d cut the non-prosecution deal with one of Epstein’s attorneys because he had “been told” to back off, that Epstein was above his pay grade. “I was told Epstein ‘belonged to intelligence’ and to leave it alone,” he told his interviewers in the Trump transition, who evidently thought that was a sufficient answer and went ahead and hired Acosta. (The Labor Department had no comment when asked about this.)

 

アレクサンダー・アコスタは、Trump transition(何と訳せばいいのか解りません)のインタビューで、「エプスティーンはインテリジェンスの一員だから、特別扱いをせざるを得なかった、この件には立ち入るな」というようなことを話していたと……。

エプスタインがインテリジェンスだったという話が事実かどうか、各メディアはおそらく知っているんじゃないかと思うんですが、皆んなはっきり言わないんですよね……。

 

 

アレクサンダー・アコスタの件については、こちらの記事を読んで下さい。

www.nikkei.com

エプスタイン被告が性犯罪で起訴されるのは今回が初めてではない。00年代の前半にフロリダ州パームビーチの邸宅で未成年女性らに性的なマッサージをさせていたとして、マイアミの連邦地検に起訴された。司法取引を経て、08年に禁錮1年1月の実刑判決を言い渡された。エプスタイン被告は米連邦捜査局(FBI)の性犯罪者リストにも登録されている。

約10年前の性犯罪に再び注目が集まったのは、地元紙「マイアミ・ヘラルド」による18年11月の調査報道がきっかけだった。マイアミ・ヘラルド紙が疑問視したのはエプスタイン被告に「甘い」内容の司法取引だ。36人の被害者が判明していたにもかかわらず、連邦レベルの裁判を回避し、最終的に不起訴となった。エプスタイン被告は刑務所に収監されたものの、日中は外出して働くことが認められていた。

この司法取引を検察側で主導したのが、08年当時、フロリダ州の連邦検事を務めていたアコスタ米労働長官だった。エプスタイン被告がカネと人脈を生かして強力な弁護士団を結成し、アコスタ氏はその圧力に屈して手心を加えた――。地元紙の調査報道を機にこんな疑惑が浮上し、ニューヨークの連邦地検が、エプスタイン被告の再捜査に動く動機にもなった。アコスタ氏は批判の高まりを受け、労働長官辞任に追い込まれた。

エプスタイン被告を巡る問題は、9月に総選挙を控えるイスラエルにも飛び火した。地元メディアによると、ネタニヤフ政権打倒を掲げて出馬するバラク元首相が、過去にエプスタイン被告の会合に出席していたという。経営する企業にはエプスタイン被告と近いウェクスナー氏の財団が資金を提供していた。ネタニヤフ首相と与党リクードは「政敵」への攻撃材料としてエプスタイン被告とバラク氏の関係を取り上げている。

 

 

 

※Qアノン系の人が読んでいるかもしれないので書いておきますが、上の記事にも書いてある通り、エプスティーンは2006年にも起訴されていて、Qアノンが騒ぐずっと前から問題視されていました。エプスティーンの人身売買サークル自体については、最初から陰謀論扱いはされていませんよ。「エプスティーンが最初に起訴された時になぜ特別扱いされたのか、はっきりしたことが解らない為に色々な説が出ていて、それが“陰謀論”とされている」というような話なので……。

ドナルド・トランプは救世主」とか「光の勢力と闇の勢力の戦い」とか「アドレノクロム」とか「クローン人間」とか、そういうものは陰謀論ですらない、ただの荒唐無稽なデマですよ。

ビル・クリントンがエプスティーンとかなり親しかったのは事実ですが、ピザゲートはデマです。

www.bbc.com

 

ビル・ゲイツがエプスティーンと親しかったのも事実ですが、ワクチン陰謀論もデマです。

www.elle.com

 

 

 

「エプスティーンはゲストをこっそり撮影していた」ということは複数の被害者や関係者が話していて、「それを使って色々な人を脅迫していたんだろう」と以前から言われていたんですね。

www.mashupreporter.com

エプスタイン被告が隠しカメラでゲストらを撮影していた可能性は度々報じられているが、テープの存在は実証されていない。

告発者のバージニア・ロバーツ・ジュフレさんとマリア・ファーマーさんは以前、ニューヨークのエプスタイン被告の家で、モニターだらけの部屋を目撃したと証言している。カメラはバスルームにも設置されていたという。

 

 

こちらは2015年の記事なんですが、撮影された写真やビデオはFBIが持っているようです。被害者のヴァージニア・ジュフレ(旧姓:ロバーツ)は、FBIに自分が写っているビデオや写真を見せて欲しいと頼んでも見せてもらえなかったそうです。

amp.theguardian.com

Roberts claimed on Friday that US authorities were holding back damning evidence of activities that she was made to engage in while working as Epstein’s so-called “sex slave”. She said she was the victim of a “major cover-up”.

“Based on my knowledge of Epstein and his organisation, as well as discussions with the FBI, it is my belief that federal prosecutors likely possess videotapes and photographic images of me as an underage girl having sex with Epstein and some of his powerful friends,” she said.

Roberts went on in her affidavit on Friday to allege that authorities already hold evidence “that will support what I have been saying about Epstein and his associates”, including the video and photographic material. She said she did not understand why no action had been taken.

“I have asked the FBI to show me the video surveillance and other pictures of me that I believe they have in their possession,” she said. “They said that I would have to go to the prosecutors to get them. But the prosecutors will not share anything with me.”

 

 

 

アンドリュー王子がヴァージニア・ジュフレに支払う和解金の出どころが問題になっていますが、アンドリュー王子が破産寸前だというのは、ひょっとしたら、すでにエプスティーン&マクスウェルに大金を支払っていたせいなのかもしれませんね……。

madamefigaro.jp

www.afpbb.com

www.harpersbazaar.com

www.bbc.com

 

 

 

アンドリュー王子の元夫人、セーラ元妃がエプスティーンからお金を借りていたという話も、不可解ですよね……。

www.elle.com

さらにエプスタインは、アンドルー王子の元夫人のセーラ元妃とも関わりがあった。2008年、エプスタインは未成年の女性を買春したとして有罪判決を受けた。13ヶ月禁固刑を受けた後、出所してきたエプスタインはニューヨークで暮らし始めた。アンドルー王子が彼の邸宅を訪れていたのもこの時期である。2011年に新聞「テレグラフ」はアンドルー王子が仲介し、セーラ元妃がエプスタインから1万5,000ポンド(約200万円)を借りていたことを報じた。セーラ元妃はこのお金で抱えていた負債を返済したという。エプスタインとの関係が報じられるとセーラ元妃は声明を発表、「エプスタインを自分に関わらせたのを後悔しています」とコメント、自分が関わったのではなくエプスタインが自分に関わってきた、と表現していた。さらに「私は小児性愛者や子どもに対する性的虐待を嫌悪しています」と非難した。エプスタインが訴えようと計画していたのはこの点。自分のことを公に「小児性愛者」と呼んだとしてセーラ元妃を起訴、この声明を撤回させようと考えていたことを新聞「デイリーメール」が突き止めた。

 

 

 

 

ルパート・マードックは、1997年から2007年にイギリスの首相だったトニー・ブレアともかなり親しいんですが(3番目の妻、ウェンディ・デンと浮気したことが原因で仲違いしたとの噂もありますが)、トニー・ブレアも、エプスティーンの“黒い手帳”に名前が載っているんですよね……。

www.afpbb.com

www.bbc.com

 

 

そのトニー・ブレア元首相の参謀・黒子役として有名だったピーター・マンデルソンが、2006年にエプスティーンのパリの自宅で誕生日を祝っている写真が見つかっているんですね。しかも、ピーター・マンデルソンはアンドリュー王子とも昔から一緒に仕事をしたりしていて、親しいそうです……。

www.thesun.co.uk

 

 

 

ニューヨークのエプスティーンの家に出入りしていたのを目撃されているスティーヴ・バノンも、エプスティーンがスパイなのではないかと考えていた、という報道も去年ありました。

www.mashupreporter.com

www.rollingstone.com

 

 

 

エプスティーンがモサドのエージェントだったのかどうかは不明ですが、イスラエルといえば、ドナルド・トランプの娘、イヴァンカの夫のジャレッド・クシュナーがイスラエルと強固な人脈があるということで有名ですよね。

www.reuters.com

www.gqjapan.jp

 

 

ジャレッド・クシュナーは、ルパート・マードックとも親しいわけですが、ルパート・マードックの母親はユダヤ人なんだそうです。

nymag.com

 

 

ラクラン・マードックのお友達のジェームズ・パッカーも、イスラエルの首相、ベンヤミン・ネタニヤフとかなり親しいですしね……。 

www.bbc.com

警察はさらに、2009年に就任したネタニヤフ首相は米ハリウッドの実力者アルノン・ミルハン氏などの支援者から、少なくとも100万シェケル(約3000万円)を受け取った疑いでも、起訴が相当だと表明した。

地元紙エルサレム・ポストは、ミルハン氏の米国査証(ビザ)取得を手伝うのと引き換えに、首相は金銭のほか、シャンペンや葉巻も受け取ったと伝えている。

警察によると、ネタニヤフ首相はミルハン氏から金品を受け取った後、海外からイスラエルに帰国し定住するイスラエル人は10年にわたり納税が免除されるという「ミルハン法」の成立を促したが、後に財務省がそれを阻止した。

警察はさらに、首相はオーストラリアの大富豪ジェイムズ・パッカー氏に関する事件で、詐欺と信義誠実原則違反の疑いが問われていると明らかにした。

イスラエルのチャンネル10は昨年12月、当局の調べに対してパッカー氏は、首相とサラ夫人に贈り物をしたと話していると伝えた。

 

 

マライア・キャリーがジェームズ・パッカーと別れた後、メディアに酷いことを色々言われていましたが、おそらく、口止め料を払ったと騒がれないようにする為だったんでしょうね。「ふられたのはマライアの方」とか「浪費癖がどうのこうの」とか、マライアは自分で稼げるのに、本当にバカバカしいですよね……。

www.elle.com

 

 

 

それから、アルノン・ミルハン(アーノン・ミルチャン)は、自分がイスラエルのスパイだったと告白してるんですよね……。

www.cnn.co.jp

dramanavi.net

 

 

 

ハーヴィー・ワインスティーンが雇っていた調査会社の1つは、元モサドの高官が設立したブラック・キューブだった、という話もありましたね……。

www.ellegirl.jp

 

jisin.jp

ワインスタインは昨年、自身を告発する可能性のある人物や、自身の過去を探っている記者の監視を「クロール」と「ブラック・キューブ」に依頼していたことをニューヨーカーが報じた。クロールは世界最大級の情報収集企業、ブラック・キューブは元モサドイスラエル諜報機関)の高官が設立した探偵社だ。ブラック・キューブはワインスタインがレイプしたローズ・マッゴーワンに自社の潜入捜査員を女性権利活動家として接触させ、マッゴーワンが出版を予定していた暴露本の内容を入手したという。

ワインスタインの身辺を調査しているジャーナリストたちのことも調べ上げ、ニューヨーク・タイムズとニューヨーカーの報道を妨害する工作も行っていたというが、結果は見ての通りだ。ワインスタインの卑怯な手法に、SNSなどでは怒りが再燃している。

 

 

wedge.ismedia.jp

 

 

 

 

それから、“ペガサス・プロジェクト”という、恐ろしい話もありましたからね……。

www.amnesty.or.jp

今回の調査の中心となっているのは、NSOグループのスパイウェア、ペガサスだ。ペガサスが被害者の携帯電話に密かにインストールされると、攻撃者は、被害者の携帯のメッセージ、Eメール、メディア、マイク、カメラ、通話、連絡先などの情報にアクセスすることができる。

ガーディアン、ルモンド、南ドイツ新聞、ワシントンポストほか、ペガサスプロジェクトに参加した報道機関が、それぞれのメディアでプロジェクトに関わる一連の記事を掲載し、国の首脳、政治家、人権活動家、ジャーナリストらが、どのようにしてスパイウェアの標的に選ばれたのか、その詳細を明らかにしている。

 

調査で浮上した証拠の一つが、サウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギさんの家族の携帯電話が、2018年10月2日にサウジアラビア工作員に同氏が殺害された前後に、ペガサスの標的となっていたことだ。NSOグループは頑なに否定している。

アムネスティのセキュリティーラボは、カショギさんの殺害から4日後、同氏の婚約者だったハティージェ・センジスさんの携帯電話にペガサスが侵入していたことを示す証拠を掴んだ。

同氏の妻のハナン・エラトルさんも、2017年9月から2018年4月にかけてスパイウェアの対象となり、息子のアブドラさんとサウジアラビアUAEに住む他の家族も同様に標的にされていた。

 

 

要するに、「権力者達は、自分が優位に立つ為に他人の弱味を握ろうと日々画策している」ってことなんですよ……。直接的ではないとしても、間接的には繋がっている話なんですよ。

 

 

books.bunshun.jp

 

https://www.harpercollins.co.jp/hc/books/detail/14301

books.j-cast.com



 

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